バイオリン販売 弦楽器専門店

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Aubert fine bridges!


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ホーム各工房の紹介

1.各工房の紹介

 当ショップが代理店となっています直接取引のある工房をご紹介致します。これらの工房からはセレクトされた商品の直接供給をして貰っております。その証として工房マスターの直筆ラベルが貼り付けられ納品されます。
たまにヤフオクなどでも以下の工房が出品されておりますがノーラベルか中国の楽器商社が作成したラベルが貼られています。これらは海外オークションで入手のノーチェック出荷された物です。各工房ラベルの無い物はオータムバレー弦楽器が卸した物ではありません。
当ショップの商品は各工房で厳しいチェックを実施した証明としてそれぞれの工房ラベルが貼られていますので厳選された音質・品質の楽器を安心してお求めいただけます。 

・Beijing Forest Violin工房(北京フォレストバイオリン)
 北京フォレストバイオリン工房は北京の郊外の自然の中に有る工房で、とても品質の高いバイオリン工房で自然乾燥年数が20~30年以上であることが特色で、その特性を十分に良く生かして制作されています。
 また、300年自然乾燥のとても貴重なスプルース材が最近発見され、その材料を使用したバイオリンも入荷しましたので公開中です。私も最初は300年??。。。ウッソ~~と思いましたが、発見場所を聞いて納得しました。かねてからマスターのMaoling氏が探し回っていた中で、中国伝統の民家の取り壊しの際に出た木材に良質なスプルースが有ったのです。限られた材料の為非常に少数のバイオリンしかできませんのでとても貴重品です。世界中を見回してもこの様なチャレンジを行っているのはこの工房だけです。
 Mr. Maoling SongはForest Violin工房のマスターで中国バイオリン専門家委員会の副会長、中国楽器協会の理事、セントラルオペラハウスの楽器研究室の主任、アメリカバイオリン協会の専門家会員です。バイオリン製作分野で40年間活躍して来ました。既に70年代にマスターメイドを作成し大いに称えられました。1987年に国際バイオリン製作コンテストで首位を獲得しその技術力を評価されました。ストラディバリ・アマティ・ガルネリについてイタリアやヒルについて英国で学びました。そして1992年にBeijing Forest Violin工房を設立して、品質の優れた高級バイオリンを製作研究する工房として中国国家に唯一認可されています。

 工房の写真が入手できましたのでご紹介いたします。まずは原材料を仕込んでいるところで台形にカットされた素材でストックヤードでこれから長い眠りにつき、じっくりと少なくとも20年以上の自然乾燥が行われます。
 最後におおよその型に成形された裏板や表板状態で更に数年以上寝かした上でやっと製作にかかります。この様にバイオリン作りには途方もない手間暇をかけて製作されます。
StockYard

 中国では殆どの工房では各パーツを分業でそれぞれ専門の職人さんが製作して、最後に組立職人が作りニス塗装の専門工程に進み、最後に組立調整専門の職人が仕上げを行います。
 下の写真は、長年乾燥されたネックで、ネック製作専門の職人さんが1本1本丁寧に削り出して製作しています。削り出されたネックはまた室内の熟成乾燥室で寝かされます。
NeckProcess


下の写真は、裏板専門の加工職人さんで、おおよその形まで加工して、また長年熟成室内乾燥されます。
Plane Shaping

 これらの長年の乾燥期間を経た材料を最終的に組立成型されて行きます。ニス塗装は別のクリーナ部屋で塗装されます。この工房のニスは長年Moling氏の研究したオイルニスとアルコールニスの中間的な特殊なニスを塗装に使用しています。
Bond & Vanishing

 やっと製品の形になりましたが、ニスは何十回も上塗りされますが、ニス乾燥に1週間ほど乾燥させてから次の層を塗ります。最終的に塗り上がって乾燥されても、半年以上かけて乾燥が進んで行きますので、年を経るほど音質が落ち着き工場指定行きます。これから最終的にフィッティング等を取付られて出荷されます。
Products

 バイオリン作りは材料の仕込みからするととんでもない年数がかかるのがご理解頂けたと思います。何十年分もの材料を抱えながらの工房の運営も大変な事だと感じさせられました。急な増産などの対応もできないでしょうし、かなり先の事を考慮して計画的に生産計画を組まなければならないと思います。

・Ma Zhibin工房(マ・ツィビン)

 北京のかなりの郊外にあり、大気汚染のひどい北京市街地と異なり空気も澄んできれいな自然の中にある工房です。数多くのOEMも行っていますが、Ma Zhibinブランドとして制作する完全手工部門の製品をオータムバレー弦楽器が日本総代理店となって販売しています。セレクト品の写真を工房より送ってきますので当ショップで全数チェックの上、OKを出した物が詳細なチェック・調整を行った上で工房ラベルが貼られ出荷されます。
 Ma Zhibin工房のマスターメイド製作の様子の写真を送ってきましたので紹介いたします。バイオリンを持っているのが工房マスターのMa Zhibin氏です。素材選びから仕上げまでの全てを自ら行い完成いたします。各工程を納得が行くまで自ら加工し、ニス仕上げ、組み立て調整までの全てを氏が製作にあたります。自ら試奏も行い納得が行くまで調整され出荷されます。最後2枚の写真は工房の材料をストックしている倉庫ですがすごく大きな倉庫で端が見えないほど巨大です。これから製作の為に使用する場所の扉が開いています。12年以上のストックがあり最も新しい物は今後12年の長い眠りにつき時が経ってから取り出され製作されます。この様に天然乾燥され量産工場の様に釜による強制乾燥などは行いません。この工房の製品はこの様に確かな素材を使用していますので安定した品質を持っています。工房には職人が100名ほどいてトップクラス職人の人はファインアドバンス以上のモデルを手がけています。それぞれの行程は分業されておりネックを削る人、裏板表板を削る人、....ニスを塗る人、組み立て調整する人、全ての行程のスペシャリストにより製作されて行きます。全て手作業により削り出されており機械加工は使用しません。素材の特色を生かす様に手作業により丁寧に製作されています。通常の工程の写真も撮ってもらいますので入手できましたら紹介いたします。
Ma Zhibinは1965年からマスターメーカーとしてとても丁寧な作りのコントラバスからバイオリンを製作しています。MaZhibinはバイオリン製作コンテストで数々の賞を獲得しています。MaZhibinはかつてイタリアのクレモナにてバイオリン修行に3年間行き、多くの技術を習得して来ました。
この工房はバーズアイメープルの製品も多く幅広く多種多様な製品を製造しています。品質も安定しており、国産(ブランド)品の数十万円のクラスより遥かに優秀です。全て単板から手工削り出しにより製作されています。また、木目も厳選されており良く揃った美しいトラ目で、ニスも手塗りで1台1台丁寧に仕上られており非常に美しいバイオリンです。音量も有り低音域から高音域までバランスのよい音色をこの価格での優れたコストパフォーマンスを実現しています。

 

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・XuXin工房(シューシン)
 XuXinは1969年からマスターメーカーとしてとても丁寧な作りのビオラからバイオリンを主に製作しています。XuXinはバイオリン製作家であるだけでなく江蘇オーケストラチームの主席バイオリニストでもあります。主にバイオリンの製作が多いです。
特に工芸的なバイオリンを得意としており、インレイパーフリング・ダブルパーフリングなど美術工芸品の様な大変美しい仕上がりです。
品質も安定しており、音色・パワーとも国産(ブランド)品の数十万円のクラスより遥かに優秀です。全て単板から手工削り出しにより製作されています。また、木目も厳選されており良く揃った美しいトラ目で、ニスも手塗りで1台1台丁寧に仕上られており非常に美しいバイオリンです。音量も有り低音域から高音域までバランスのよい音色をこの価格での優れたコストパフォーマンスを実現しています。

・LiuXi工房(リウシー)
 LiuXiは上海音楽研究所で教授でバイオリン製作コンテストで数々の賞を獲得しています。上海プロのバイオリンチームが今彼の製品を使用しています。マスターメーカーとしてとても丁寧な作りのコントラバスからバイオリンを製作しています。
このメーカーはバーズアイメープル製品や装飾パーフリングや彫刻を施した製品も多く技術的にも優秀で多種多様な製品を多く製造しています。
品質も安定しており、音色・パワーとも国産(ブランド)品の数十万円のクラスより優秀です。全て単板から手工削り出しにより製作されています。また、木目も厳選されており良く揃った美しいトラ目で、ニスも手塗りで1台1台丁寧に仕上られており非常に美しいバイオリンです。音量も有り低音域から高音域までバランスのよい音色をこの価格での優れたコストパフォーマンスを実現しています。
 
 
http://www.autumnvalley.net/data/autumnvalley/image/LiuXiWSS.jpg

・Yin Guohua工房(イン・クゥオファ)
 Yin Guohua弓工房のご紹介です。当ショップとは断面楕円弓やアフリカンブラックウッド弓の共同開発を通して深い信頼関係を保っています。何事にも前向きで随分と無理も聞いてもらっていますので、特注弓の対応も可能です。
 数十年に渡り弦楽器の弓を製作しています。バロック弓から現代弓までを、またそれぞれバイオリンからコントラバスの各種弓を製作しています。ロッドの材料はブラジルウッド・ペルナンブーコ・スネークウッド・アフリカブラックウッド・カーボンファイバなどで製作が可能です。また、過去の各巨匠モデル(ペカット・サルトリー)も生産しています。各材料はそれぞれ10年以上乾燥され最大限性能を発揮できる様に加工されます。品質を重視しているため無理に量産せず、一本一本丁寧に精度良く加工され品質には定評があります。また、オーダーメイドにも対応してくれるため要望が有りましたらお問い合わせ下さい。

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・Zhang Shu Mei工房(チャン・スー・メイ)
 
 北京郊外にある小さな工房で1台1台手工によりとても丁寧に製作されています。工房マスターはかなりのご高齢でとても奥ゆかしい方で今回もマスターの写真は恥ずかしいから公開しないでくれとの事ですので公開は控えておきます。
 生産量は少なくOEM生産は行っていませんので、手間暇をかけて仕上られています。その名はアメリカのネットオークションで一躍有名になりました。品質が良いのですが供給量が少なく高値を付けています。バイオリンに関係する方でしたら一度は聞いたことが有るようです。今まで日本には代理店が有りませんでしたが当方が日本総代理店として日本での販売権を取得いたしました。
全てを知り尽くした熟年マスターによりバイオリンからチェロまでを生産しており、その品質及びコストパフォーマンスは非常に高く評価されています。スタンダードレベル・プロレベル・ソリストレベル・マスターメイドのレベルがあります。
品質も安定しており、国産(ブランド)品の数十万円のクラスより遥かに優秀です。全て単板から手工削り出しにより製作されています。また、木目も厳選されており良く揃った美しいトラ目で、ニスも手塗りで1台1台丁寧に仕上られており非常に美しいバイオリンです。音量も有り低音域から高音域までバランスのよい音色をこの価格での優れたコストパフォーマンスを実現しています。

 
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2.中国製弦楽器事情

 かつて中国製と言うと安物のイメージが先行して安いだけの粗悪品と思っていらっしゃる方も多いと思います。かつて私もそう思っている一人でした。かつて国営工場の時代には大した向上心もなく生産を行っていましたが、革命後向上心の無い工房は淘汰され今は品質の高いバイオリンを生産できる工房のみが生き残っており日本・ヨーロッパ・アメリカなどのOEM生産を行っています。その中で独自のブランドで世界に進出したいと思う工房は、バイオリン製作に秀でた職人を中心にして直接工房のブランドで弦楽器製品の品質で進出してきています。職人たちは元々欄間職人だったり大工だったり木工技術に優れている人たちが多数いましたので優れた加工ができる素地が有りました。ある者はヨーロッパに修行に行きバイオリンの製作技術を学び大変優れた製品を排出する様になりました。
 また、広大な中国にはバイオリンの主材料の楓材(メイプル)を産出しており、こと優れた材料には困らない背景が有りました。主に産地はチベット・内モンゴル・雲南省が3大産地でそれぞれ特色を備えており中国産材でもヨーロッパ材に優る物が有ります。根本的に中国製バイオリンが良く鳴るのは良質な材料による所が大きいです。しかし近年中国内の楓材の伐採が禁止され、今は過去に貯木した分がたくさんありますが徐々に伐採禁止の影響が大きくなり近い将来大きく値上がりする事が懸念されています。
 日本のバイオリンの大手メーカーの主要製品の殆どは中国へのOEM製品で、しかしこれらの商品はランク付けの為に本来の音質は鳴りを無理に押さえられております。もはや日本の人件費では材料費をいくら抑えてもとても高価な物になってしまいます。楽器商社も独自のブランド名をつけて中国OEM製品を売っています。また、ヨーロッパでもイタリアやドイツなどでも密かに中国製品が入り込んでおり、大手弦楽器メーカーのものは中国製と思っても間違いないでしょう。ドイツでは何%かをドイツで作業をすればMade in Germanyとしてよいと言う法律が有ります。中国で塗装前までのを製作しドイツにてニス塗装仕上げをすれば立派なドイツ製として世の中に出回ります。また、かのイタリアにおいても同じ状況です。なにせ、中国は世界一のバイオリン生産国です。
 近年は中国工房のマスターもバイオリンの製作コンテストで優勝したりして上位を中国勢が占めています。元々手先が器用な上優れた木工技術を持った人たちで、取引を行ってもとても何事も真剣でまじめで信頼の置ける人たちが弦楽器製作を行っています。